六ヶ所&エネルギー情報 No.23(最終号)

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NO.23(最終号)


前回に引き続き、環境エネルギー研究所長飯田哲也さんのお話を紹介します。

No22では、世界は、ものすごい勢いで自然エネルギーに転換していることを紹介しました。日本は原子力発電に固執し、大きく遅れをとっています。
そうしたなか、日本でも自然エネルギー転換の取り組みが始まっています。

新丸ビルは六ヶ所村の風力発電
東京・丸の内オフィス街の新丸の内ビルディング(新丸ビル)では、2010年4月よりビルで使用するすべての電力が「生グリーン電力*」に切り替わりました。青森県上北郡六ヶ所村などで風力発電された電力を、直接、託送(他の電力会社が持つ送配電網)で、新丸ビルに供給しています。再生可能エネルギー100%の生グリーン電力の受電は日本初の試みで、ビルから出るCO2が約1/3に削減されるとのことです。

*「グリーン電力証書」を購入することでグリーン電力を使用したものとみなす方式が一般的ですが、他の電力会社の送電網を使って発電所から需要者に直接送られたグリーン電力のことです。


屋根に太陽光パネルの時代から
エネルギーの地域間連携の時代へ


自然エネルギーへ転換するために、自宅や学校などの施設の屋根に太陽光発電を設置するのも1つの方法ですが、さらにもっと広げる方法として、自然エネルギーの地域間連携があります。需要の高い都市の電力を、自然エネルギー資源の豊かな北海道、青森・秋田・岩手・山形県で、創り出そうという取り組みです。このことにより、地域の経済の活性化と雇用の拡大を同時に達成しようとするものです。
例えば、地域の市民の皆さんが風車のオーナーになれば、その地域で発電され売電されたお金で地域が潤います。火力・原子力発電の場合は、石油、石炭、天然ガス、ウラン鉱石を輸入しています。2008年は燃料を買うだけの為に23兆円(GDPの4.6%)支払っています。そのお金は外国に流れ出てしまいます。この連携が進めば、こうしたお金が国内の自然エネルギー資源の豊かな地域に流れて行くようになります。
北海道グリーンファンド・グリーンエネルギー青森・市民風車の会あきたなどで、市民風車の取り組みが始まっています。
(原子力発電が放射能の危険を地方に押し付けているのとは、大きな違いです。)


飯田哲也氏
飯田哲也氏プロフィール
京都大学工学部原子核工学科、東京大学大学院先端科学技術研究センター博士課程単位取得満期退学。NPO法人環境エネルギー政策研究所所長。自然エネルギー政策を筆頭に、市民風車やグリーン電力など日本の自然エネルギー市場における先駆者。主著に『北欧のエネルギーデモクラシー』、共著に『自然エネルギー市場』(築地書館)、『光と風と森が拓く未来―自然エネルギー促進法』、『環境知性の時代』、訳書に『エネルギーと私たちの社会』など。

2011年3月 持続可能な生産と消費委員会

(COMEONかもん2011年11週号掲載)